つい最近の気付きなのですが、FXにおけるラインは独立した技術ではなく、ダウ理論やエリオット波動、フィボナッチ数列などの知識を積み上げることで成り立つテクニカルなんだなぁと思ったんですよ!
水平線、トレンドラインなどラインの引き方で困っているトレーダーは多いと思います。
中でも、効くラインはどのように引けば良いのか。
ラインを引いたは良いものの、自分なんかが引いたラインをどこまで信用してトレードするべきか…そんなことを考えながら指を咥えてチャートを眺めていると、まさに自分が引いたラインを境に値動きが出てきて「エントリーしていれば…」
と後悔した経験、私は何度も何度も…もう数えきれないほどしてきました。
でも、これって結局は、相場を全然分かっていなかっただけなんですよね。
だからラインが引けない、ラインを信用できない思考に陥っていたのだと思います。
ということで、今回は約2年間を毎日欠かさずチャートと睨めっこしてきた私の気付きを踏まえて、効くラインが引けるようになったきっかけやコツをお伝えしていこうと思います。
トレードをしている人で意外と多いのが「トレンド相場の条件を知らない」というものです。
トレンド相場の条件はいたって簡単。
- 上昇トレンドなら、高値の更新、安値が切り上がる。
- 下降トレンドなら、安値の更新、高値が切り下がる。
このトレンド相場の条件は、ダウ理論のひとつの定義である、
トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
現在の市場で発現しているトレンドは、明確にトレンドの転換シグナルが現れるまで継続し続けるとする。トレンドに従った売買によって多くの投資家は利益を得るのであり、トレンドに逆らった売買で利益を得るのは難しい。
Wikipedia
ということで、上昇トレンドの場合、高値と安値が右肩上がりで進む限りは、永遠に上昇トレンドが継続すると考えてしまってOKです。
そして明確な転換シグナルも非常に簡単で、上昇トレンドなら安値の更新が明確な転換シグナルです。
だから最も単純に、効く水平線を引きたければ冒頭の画像のように、直近の高値(安値)と直近の安値(高値)に引くということになります。
ただし、ここで一つ注意するべきことがあります。
それは「転換シグナルの発生=トレンド転換ではない」ということです。
転換と言われると、上昇から下降へ流れがすぐに変わる印象を持つのですがそれは違います。
私の理解では相場の流れは、トレンド→トレンド崩壊→トレンドの繰り返しとなっています。
トレンド崩壊とはいわゆるレンジ、調整局面のことで、トレンドレス、ノントレンドなどと呼んでいる人もいます。
なので、下降トレンドの場合、直近の高値に引いた水平線をブレイクしたから押し目買いでエントリーしていいのですが、そこからグイグイ上昇するイメージを持つことは非常に危険です。
大きな流れでは、まだ目線が下降トレンドだと考えているトレーダーが多いポイントなので、逆張りトレードとなっているケースが多く欲張ったら痛い目を見る可能性が高いです。
私もトレンド崩壊局面であるレンジ相場やチャートパターンについてはまだまだ勉強中、目線がごっちゃになりがちで、トレードしても負けやすいのが現状です。
だからしっかりとトレンドが継続する局面だけトレードするようにしています。
その方が圧倒的に簡単で、損切も利確も分かりやすく勝率も高いです。
その代わり、リスクリワードがあまり大きく取れないのが欠点かなと思うので悩みどころですね。
トレンドラインはどこにでも引けるから難しい、ゆえに信用できない、使えないと言っている人、考えている人がとても多い印象が私にはあります。
でも、そのように仰っている方々のトレンドラインを拝見すると「その引き方では効かないのも無理はないですね。」と思ってしまいます。
それはなぜか、
- トレンドラインを引く基準があいまいすぎる。
- そもそも相場にトレンドが出ていないのにトレンドラインを引いている。
からだと私は考えています。
トレンドラインを軽視することは、それぞれトレーダーの自由ですが、チャートの原理原則を理解していれば自動的に効果的なトレンドラインも引けるはずだと私は思っていますので、ラインをトレードで使わないにしてもぜひ知っておいて欲しいと思います。
トレンドラインを引く基準とは?
まずトレンドラインを引く基準ですが、ローソクのヒゲに引くべきなのか、実体に引くべきか悩んでいる人は少なくないと思います。
私の場合はヒゲ先に合わせて引くことを基準としています。
ヒゲも立派な値動きの証拠ですので、無視して良かったことは一度も無いと思っています。
とは言え、基準というのはあくまでも、私が勝手に設けたルールなので相場にとっては絶対ではありません。
元も子もない話しに聞こえるかもしれませんが、相場が全てであり値動きが正解なので、チャートが進むにつれて形がはっきりと見えた時に「このヒゲは無視しても大丈夫だな。」と気付く時はあるので、その場合は相場に合わせてトレンドラインを引くことはもちろんあります。
ヒゲを無視するケースとしては、
- 一部のヒゲを無視した方が綺麗にトレンドラインが引ける。
- 実体付近にトレンドラインを引いた方が価格に対するアタリが良い。
感覚的すぎる話しではありますが、まずは1つの基準を元にトレンドラインを引きまくることをお勧めします。
私も1か月間エントリーせずに、ラインズマンとなってひたすらラインを引きまくっていた時期があっからこそ、ヒゲを無視しても良い場面に気づけるようになったのだと思います。
そもそも相場にトレンドが出ていないのにトレンドラインを引いているとは?
トレンドが出ていないのにトレンドラインを引いている人、マジで多いと思います。
かく言う私もけっこう長い期間そうでした。
トレンドラインと名前がついているのだから、トレンドが発生している値動きに対してラインを引くべきなのですが、とりあえず斜めにラインが引けそうだから引いてみた。
そして、トレンドライン(偽)を抜けたからエントリーとか、適当なことをやってあっさり損切…何度やったか分かりませんね。
上の画像では、ライン抜けのショートで結果的に勝てていたかもですが…切り返して負けることが多い印象なんですよね。
だからとにかくトレンドラインはトレンドが確定したところにだけ引く!これを徹底すれば効くラインは簡単に引くことができると思っています。
トレンドの確定とは【水平線は、トレンドの確定と転換する価格に引けば間違わない。】の項でも説明した通り、上昇トレンドなら高値の更新、安値の切り上がりですので、要するに高値を更新した起点の安値同士を結んであげれば、効くトレンドラインが引けます。
たったこれだけの簡単な話しですが、リアルタイムでチャートを見ているとトレンドラインを引くのって、結構難しいんですよね。
私の場合は、トレンド転換したあと価格が伸びきってからトレンドラインが引けることに気が付くので、「既にトレードできないところまで価格が来てしまった…だったらトレンドラインなんて意味がないじゃん!」とずっと悩んでいたのですが、つい最近光明が差して、
だったら、もっと大きなトレンドを見れば良いじゃない!?
と気付いたので、その辺を説明したいと思います。
エントリー足から1~2個時間足を大きくしてトレンドを探そう!
自分がエントリーしている時間足って人によって色々だと思うのですが私の場合は1時間足でエントリーすることが多いので、4時間から日足レベルのトレンドを見つけてトレンドラインを引くようにしています。
4時間から日足のトレンドの確定となると、2週間から1か月くらいかかりますので、じっくりと相場を監視する時間があります。
また直近高値、安値のブレイクを見るにしても日足だったら実体の確定は丸一日経過を待たなくてはなりません。
なので、エントリー足で価格が思惑の方向へ走ってしまったとしても、大きなトレンドにとっては中段で、まだまだ伸びる余地が残されているというケースがとても多いです。
ちなみに5分足や15分などの分足をエントリー足にしている人だったら、1時間から4時間レベルのトレンドを見つけるのがいいと思います。
エントリー足で価格が伸びきったとしても、「大きなトレンドではまだ伸びる余地はあるし、押し戻りを待ってチャンスを待とう!」という思考が生まれてくるので、一つか二つ大きな時間足でトレンドラインを引くというのは有効な手段だと私は思っています。
上の画像のケースでは1時間足レベルで中段持ち合いすら作らずにワントップで下落し、日足の上昇トレンドに引いたトレンドラインをブレイクして下落してしまいました。
この観点からするとトレンドラインを引く時にやってしまいがちな失敗も防ぐことができます。
それはエントリー足で見えているような細かいトレンドに対してトレンドラインは引かない。
細かいトレンドにトレンドラインを引きたくなる気持ちは痛いほど分かります。
なぜ引きたくなるのかというと、早くエントリーしたいからです。
もちろん細かいトレンドを使ってトレードができない訳ではありませんが、細かいなりの損切と利確の設定が出来ているのか否かが非常に重要になります。
以前の私はこのことを理解できていなかったので、負けまくりました。
だから今は大きなトレンドを重視してトレードするようにしています。
今回はトレードの役に立つ効くラインへと変貌させるために、まずはダウ理論を基本としてトレンドが確定した価格に水平線およびトレンドラインを引くと良いということについて、私なり気付きやコツを説明してみました。
とにかくラインを引くうえで私が大切にしているのは、
- 水平線は、直近の高値(安値)と直近の安値(高値)に引く。
- トレンドラインは確定したトレンドの切り上げた安値、切り下げた高値に引く。
- トレンドラインはエントリー足よりも1~2つ大きな時間足に引く。
効くラインを引くときに参考にしたい基準はダウ理論だけではなく、冒頭で述べた通りエリオット波動とフィボナッチ数列も、私は重要視していますのでそれらについては別の記事で述べてみたいと思います。
ぜひ次回も読んでくださいね。
それでは!!