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FXにおけるレンジ相場でのトレード方法の考察

今回はレンジの時にどのようにトレードをしていけばいいのかを個人的見解を交えてご紹介します。

FXを始めてからすぐの頃はチャートを見てもどこがレンジで、どこがトレンドかもわからない状態になることがあります。

この記事では、「レンジとは何か?」といったところから「具体的なトレード方法」まで解説していきます。

レンジとは

FXにおける「レンジ」とは、一定期間内での相場の値動きが比較的一定範囲内にとどまっている状態を指します。

つまり、相場がある範囲内で上下に振れ動いているということになります。

例えば、ある通貨ペアが100円から110円の範囲内で取引されている状態を「100円から110円のレンジ相場」と呼びます。このような場合、相場はしばらくの間、上昇トレンドでも下落トレンドでもなく、ある程度安定していると言えます。

レンジ相場は、トレンド相場と比較すると、値動きの幅が狭くなるため、利益を出すのが難しいとされています。ただし、相場がレンジ相場からトレンド相場に転換するときには、大きな利益を得ることができる可能性があるため、トレーダーにとって重要な相場状況の一つです。

上の図はドル円の1時間足です。

四角で囲ったところがレンジ相場です。レンジ相場が終わったらトレンドが強く出ているのが、お分かりいただけるかと思います。

上昇トレンドのトレーダー心理から見る行動のイメージを図で示すと下記のようになります。

本来、トレンドが出ている相場であっても利益確定をするトレーダーによりトレンドとは逆方向に価格が進みます。

その後、今度は新規でトレンド方向にエントリーしてくるトレーダーによって、また価格がトレンド方向に進みます。

この繰り返しによってジグザグとしたチャートを形成しています。

しかし上の図のように利益確定してもなかなか価格が落ちず横這い状態、つまりレンジになる事があります。

これは利益確定をするトレーダーと新規で買いエントリーをするトレーダーが拮抗している状態にあります。

利益確定で価格が下がるはずが下がりにくい状態、買い圧力が強くさらに価格が上昇していく前触れと言えると思います。

レンジにおけるトレード方法

こちらも上昇トレンド中のレンジであることを前提として図で解説していきます。

①逆張り

レンジの上限の水平線から売りエントリーを仕掛ける方法です。

メリット

この場合損切を浅く出来ますのでリスクリワード(予定損失額に対しての予定利益額が何倍取れるか)が良くなります。

デメリット

上昇トレンド中なので損切を入れていないといつまでも価格が戻ってこず、大きな損失を出してしまう可能性があります。

②ブレイクアウト

レンジ上限の水平線をロウソク足が実体抜けしたら買いエントリーをする方法です。

メリット

抜けたらエントリーなので確実にエントリー出来てわかりやすい。

デメリット

ダマシに合う可能性がある。(レンジが抜けたと思ったら再度価格がレンジ内に戻ってきてレンジを継続してしまう)

③押し目買い(戻り売り)

レンジ上限の水平線を抜けてきたら戻しを待って買いエントリーをする方法です。

メリット

戻しを待つので時間的余裕がありエントリーするかしっかり考える事ができます。

高値掴みになりにくい

デメリット

戻ってこずにそのまま上昇してしまう可能性がある。

それぞれにメリットデメリットはありますが一番のおすすめは③の押し目買い(戻り売り)です。

相場の状況を確認する

相場の状況を確認することは環境認識と呼ばれています。まずこれをしない事にはトレードを行うことはできません。

初心者の方がシンプルに相場の状況を見るならまずはインジケーターの移動平均線を活用するのがおすすめです。

移動平均線は世界中で最も多くのトレーダーが使用しているインジケーターです。

しかしすでに他の方法で環境認識をされている方は変える必要はありませんので参考程度に見てください。

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インジケーター移動平均線の見方を簡単に解説

こちらはドル円の1時間足のチャートです。

まさにレンジと言っていい相場だと思います。

青色の長期移動平均線を何度も価格が行ったり来たりしていて、なんとなく移動平均線の角度の傾きから上昇トレンドなのかな?と思える程度で多くのトレーダーは迷っている状態だと思います。

この様な相場状況でトレードを行うのはかなり難しいです。

もちろんこの様な相場でも利益を出しているトレーダーはたくさんいますが、FXはわかりやすいところだけでトレードすれば十分に稼げる可能性がありますので、わかりにくいところは無理にトレードせず見送った方がいいかと思います。

続いてのチャートです。

こちらも同じくドル円の1時間足のチャートです。

こちらは長期移動平均線の傾きがしっかり出ていて、さらに価格が長期移動平均線にタッチする回数が先ほどのチャートと比較すると少なく上昇トレンド中であることがわかります。四角で囲った所がレンジとなっています。

ご紹介した2つのチャートは言葉としては同じレンジですが比較してみると全く状況が違います。

トレードをするのにおすすめのチャートは2つ目です。

この様に上昇トレンド中または下降トレンド中に出るレンジを過去のチャートで良いのでぜひ探して四角で囲ってみてください。

ローソク足の動きを細かく見てみる

四角で囲ったらその中や前後でローソク足がどのように動いているのか見てみます。

四角で囲ったエリアではローソク足がはみ出してしまっていますが、正直これは好みの問題だと思います。今回はレンジが発生し始めたところのローソク足のヒゲ先を意識して囲っています。

しかし左側の四角では、はみ出した部分も何度も価格が行ったり来たりしていて、そこも小さいですがレンジと言えると思います。

色んな四角を囲ってみてどんな四角がいいのか探してみてください。

左側の四角のレンジ

レンジが発生する前に大陰線(他のローソク足に比べて明らかに大きい実体を持つ陰線)が出てしまっていますがその後価格が安定しています。

そのうちに長期移動平均線が価格に近づいてきて、その後移動平均線に当たって長い下ヒゲを持つ大陽線が出てここでブレイクアウト(レンジを超えて急激に上昇または下降すること)して買いシグナルが発生したと多くのトレーダーが判断します。

※ローソク足についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

右側の四角のレンジ

レンジが発生する前のローソク足は15本中13本が陽線であり強い上昇トレンドであることがわかります。

そして普通であれば価格が一方的に続くと利益確定などにより反対方向に進もうとする性質がありますが、下がらずに価格が安定します。つまり下げてもすぐ買う状態=買い圧力が強い状態であることがわかります。

左側の四角のレンジと違い長期移動平均線にタッチは無いものの、わかりやすい相場かと思います。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

FXにおけるレンジ相場は判断が難しいので無理にトレードする必要はありません。しかしレンジ後のトレンドなど、大きく稼ぐチャンスを見極めるために、レンジがどういうものなのかを知っておくのはトレーダーとして、重要なスタンスだと思います。

ぜひ、レンジでの立ち回りをマスターして、良いトレードライフをお過ごしください!