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移動平均線を利用して環境認識をする

移動平均線は多くのトレーダーが利用しているインジケーターです。設定数値も自分好みで決める事ができます。200MAを表示させるトレーダーもいれば、短期中期長期のMAを組み合わせて、MAの傾きやMA同士のクロスで目線を決めているトレーダーもいます。

また、どの数値に設定してもどこかでローソク足が反発しています。こだわりがなければよく使われている数値で良いと思います。

トレードはインジケーターでする訳ではありませんし、インジケーターをエントリートリガーにしていては乗り遅れが多々発生しますので、タイトルにもある通りあくまで環境認識の補助ツールとして具体例を挙げていきます。

EMAとSMAを組み合わせる事で目線の固定を図り、ローソク足だけでは見えないエネルギーの変化を先に読み取る。

今回は4時間足チャートで、20MAと日足20MAにあたる120MAを使用します。4時間を6倍すると日足の24時間になりますので、20MAを6倍した120MAが日足の20MAになります。

こうする事で4時間足チャートを見るだけで日足のトレンドを読む事ができます。

MAはEMAとSMAの2種類を入れたいと思います。

EMA・・・(指数平滑移動平均線)とは移動平均線の一種で、トレンドをいち早く察知するためのテクニカル指標です。

SMA・・・(単純移動平均線)とは計算の対象となる期間の複数の終値について平均値を算出し、期間をずらしながら線でつないで表示したものです。

EMAの方が早くトレンドに反応する移動平均線なのですが、どの方向にどれだけの期間、どれくらいの勢いでトレンドに反応しているのか、EMA単体では分かりません。そこで比較対象としてSMAもいれています。

20MAと120MA両方ともEMAとSMAを設定します。

★チャートのセットアップ

  • 20EMA・・・濃い赤色のMA
  • 20SMA・・・薄い赤色のMA
  • 120EMA・・・濃い青色のMA
  • 120SMA・・・薄い青色のMA

大きな流れとして環境認識をした場合、20MAが120MAをゴールデンクロスした所から上昇トレンドが発生し、20MAが120MAをデッドクロスした所から下落トレンドが発生しているのが分かります。20EMAと120EMA、20SMAと120SMAの両方がクロスしている事を確認してください。

チャートですと緑色の蛍光ペンを〇で囲んだ部分が20MAと120MAがクロスした地点になります。

ローソク足は1MAと同じ意味ですから、1MA→20MA→120MAの順番に並ぶ事でパーフェクトオーダーが発生しています。

ローソク足が20MAと120MAの間に潜り込んだ時はパーフェクトオーダーが崩れていますので注意が必要です。

上位足の20MAにあたる120MAにはもう1つ役目があります。

これからの価格の値動きをナビゲーションする役割です。

20MAと120MAのゴールデンクロス中やデッドクロス中でも、ローソク足の上昇や下落の力はどんどん弱くなり、結果ローソク足は調整に入ります。

チャートで青い丸を塗った部分が120EMAと120SMAがクロスしている部分になるのですが、120MA同士がゴールデンクロスしている間は上昇の力が、デッドクロスしている間は下降の力が強くなっている事に気づきますでしょうか。

クロスした瞬間は大きく値段が動き、時間が経ってEMAとSMAが閉じていくにつれてその値動きが弱くなっていきます。

日足のナビゲーションを元に4時間足の値段が動いている事が分かります。

直近のビットコインの値動きを見て下さい。

上の方では120EMAと120SMAがデッドクロスした瞬間に大きく価格を下げています。

クロスだけではなく、ローソク足が120EMAと120SMAが重なっている部分にタッチした瞬間にEMA派のトレーダーとSMA派のトレーダーのショートの意見が一致したので大きな力が働いています。

MAで価格が反発する法則を「グランビルの法則」と呼びます。

(グランビルの法則は他にも多くのルールがあるのですがここでは説明を省きます)

BTCは現在レンジを組んでいますが、120MAがゴールデンクロスをしているので「ここからのショートエントリーはするな!」

と教えてくれています。

ローソク足が120MAを上抜けして、20MAも120EMAを上抜けするようであれば一旦は上目線。

ローソク足が120MAの下でもじもじしたまま、120MA同士がデッドクロスしてくるようであれば下落を継続していくかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

MAは傾きからエントリーの方向性を読み解くだけではなく、複数の基準を組み合わせる事で価格の動き出しのタイミングや未来予知のシグナルを伝えてくれるツールにもなります。

環境認識の補助ツールとして是非活用してみてください。