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初心者FXトレーダーから卒業!フォレックステスター(FT)を使った断捨離練習法

お疲れ様です!波乗り道場生のほりんです。

今回はFXの練習方法について共有させていただきます。ほぼ全てのトレーダーが過去チャートを使った検証や、フォレックステスターのようなソフトを使ったバックテストをしていると思うのですが、リアルトレードで通用する練習ができている人は意外と少ないのではと考えています。

なぜなら、多くの方々は身に付けた相場の知識を総動員し、とにかく資金倍増を目指して「ひたすらバックテストをブン回す」方法を取っているケースがほとんどだからです。そのため勝敗の原因が正しく分析できていない、再現性のあるトレードルールが作れていない、などの状態に陥っておりリアルトレードでなかなか結果が出せていないわけです。

かく言う僕にとっても戒めとなる話題なので、己のアウトプットと共に解決方法を紹介させていただきます。

断捨離こそ正義

 さっそくこの記事の結論を申し上げます。それは手法やトレードルールおよび検証項目を「一つに絞る」になります。どう言うことか、特に初心者に多い傾向として、とにかく早く稼ぎたい気持ちが練習にも投影されがちで、過去チャートの練習でも取り合えず自分が知りえた情報を全て駆使して総力戦を挑んでしまう傾向があります。

いろいろな書籍、トレード塾などでインプットした「体系化された知識」をそっくりそのまま全て使って勝てる時もあります。しかしそれでは何が原因で勝てたのか、はたまた負けたのか判断しにくいわけです。だから一度、体系化された知識を自分で一つ一つ分解して過去の相場で個別に検証していく必要があります。

すると自分に「合う」知識が何なのか理解でき、必要な知識だけが残ることで最終的には「自分なりの体系化された知識」を再構築できるといった境地へ行くことができます。このようなことはFXに限った話しではありませんよね。

練習でたまたま資金を数倍にできたからと言って糠喜びせずに、一回の検証では知識の断捨離を行って着実にFXの技術を自分自身に落とし込むことが重要です。その方法を次項では実例を用いて解説します。

僕が行ったバックテスト事例

 ここでは僕がインプットしたFXの知識の中から一つだけ使い、実際にフォレックステスターで行った検証の内容をご紹介します。

通貨ペアはドル円を選びました。期間は2015年4月1日から4月30日までの一か月間です。検証する期間も知識と同じく絞った方が良いです。今回はランダムな年月日で検証していますがトレンド、レンジそれぞれの相場で区切るとより効果的です。

そして肝心なのが「何を検証するのか」ですよね。今回は1時間足の20SMAを強いプライスアクションで抜いた後の波動の展開を見ることにしました。当然、強いプライスアクションについてもしっかりと定義づけします。下図のように大陽線およびスラストを強いプライスアクションとして検証することとしました。

また押し目買い、戻り売り戦略でトレードをして統計も取ります。次の検証作業に活かすことができるからです。(オプションの条件で両建て可としました。)

こちらの検証では上位足との相関性は一切無視して「機械的」にトレードを行い、一か月経過したところで統計を見ると下図のような結果となりました。

パッと見て分かることですが非常に成績が悪いですよね。では1時間足の20SMAを強いプライスアクションで抜いた後の波動は相場で役に立たないのでしょうか。この時点でそう決めつけてしまうのは早計に感じます。

だからここに一つ知識をプラスして次の検証を行ってみます。具体的には「日足の20SMAの向きには逆らわない」と言うフィルターを一つ設けたイメージです。今回の相場は下向きとは言えあまり角度がないのでレンジぎみではありますが基本的には戻り売りを念頭に、MAとの乖離を見て押し目買いも行うようにしました。一回目の検証のように「機械的」ではなく少し裁量要素を増やして無駄な買いエントリーを無くすことで、どのような統計結果となるのか見てみました。その結果が下図になります。

今回の検証で分かったことは「1時間足の20SMAを強いプライスアクションで抜いた後の波動は日足のどこで発生しているのか」が重要であるということです。

例えば日足の20SMAと価格が乖離している。更に安値は過去に長い下ヒゲで反発しており今回も反発するかも知れない。という地点で1時間足の20SMAをヒゲがほとんどない連続した四本の陽線で抜いている。そして五本目の陽線で上ヒゲを付けて波動が展開しそうだからN値で取れるのではないか、と言う予測が立てられます。

このように日足との相関性を考慮することで検証テーマである「1時間足の20SMAを強いプライスアクションで抜いた後の波動」の見え方が変わるため、結果として無駄なエントリーを避け、適切な場所で取引ができたので検証二回目の統計結果に反映された。と考察できるようになります。

このように書かれると面倒くさく感じる方が大勢いらっしゃると思います。僕も文字におこしながら内心「面倒くせー」と思いつつ、だけどこれが初心者脱却への道なのかなと自分自身にも刻みながらキーボードを叩いています。

面倒くさいを乗り越えてFX初心者を脱却

正直言って僕はフォレックステスターで損益と勝率を重視して、ひたすらブン回すのが大好きです。だって楽しいから。ゲームみたいで。ちなみに僕はフォレックステスターで資金十倍を5回達成しています。でもリアルトレードでは残念ながら十倍には程遠い。これが現実です。

何故このようなギャップが発生するのかとリアルトレードをしていたある日、立ち止まって考えました。そして導き出したのが今回この記事で書いてきたような「面倒なことを避けて楽しいことばかりしていた」という事実です。

全ての初心者トレーダーに当てはまるわけでは無いかもしれませんが、もし損益と勝率重視のバックテストばかりをしていて、リアルトレードでも結果がだせていないという人はぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。