お疲れ様です!波乗り道場生のほりんです。
今回はチャネルと波乗り波動論の組み合わせ方について共有させていただきます。
僕にとってチャネルは「トレンドの方向性および成熟度合い」を把握する手段として、主に環境認識の一環で使っています。また順張りを基本とする波乗り波動論と組み合わせた時にトレードの助けになるとも考えています。
ただ、トレーダーによってチャネルの使い方が違うので本記事では、僕なりのチャネルの使い方を解説してから、波乗り波動論との組み合わせを紹介します。
波乗り波動論とはFXオンラインスクール波乗り道場で研究されているトレード手法です。道場生は波乗り波動論を基準にトレードを行っているだけでなく、使っている一人一人が手法をブラッシュアップし、より洗練された波乗り波動論としてアップデートが行われています。
上図のように下降トレンドの場合は高値と安値が切り下がり続けます。
この時に水平線を使いながら高値と安値を追いかけていくと非常に楽ですし、将来の価格にも「効く」水平線を引くことができますのでお勧めです。
ただし注意点として水平線は高値安値が切り下がる度に更新していきますので過去の水平線は残さないようにします。
下図のようなイメージです。これがダウ理論に則ったトレンドの追いかけ方になり、これさえ分かってしまえばチャネルの引き方は簡単です。
下図のように下降トレンドの場合は、高値の1点目と2点目が確定した時点でチャネルの上限ラインを引き、安値の1点目に下限ラインのポイントを持っていきます。たったこれだけのことですが…ここからが重要で「チャネルは引きっぱなしにしない」ということです。なぜかと言うと高値安値が更新される度に安値のスローオーバーが発生したり、高値のブレイクが発生する可能性があるからです。特に高値のブレイクが発生した場合にはチャネルの上限ラインを引き直すきっかけになります。
上図のように一度上限ラインを高値がブレイクしたからと言って「トレンドが転換した」と考えるのではなく、高値の水平線をブレイクするまでは目線を変えずに待ちます。待っている間に想定するシナリオは三つしかありません。
この内、安値の水平線を抜けてトレンド継続となった場合にチャネルの引き直しを実施することとなります。
また同時に下限ラインの引きなおしを実施する場合もあり意外と悩むポイントとなります。以前の僕は、はみ出しの多い自己都合的な上限ラインの引き方をしていましたが、過去検証した結果「目立つ高値に上限ラインを引く」ことで価格がセンターライン付近で反応することが多かったのでこの方法を採用しています。
まずはチャネルツールの設定を説明します。MT4およびMT5ではデフォルトで入っている平行チャネルにセンターラインを引くことができません。そこでフィボナッチチャネルを利用します。フィボナッチチャネルの設定方法は以下の通りです。(トレーディングビューでしたらデフォルトで平行チャネルにセンターラインが表示されています。)
ここからはチャネルをチャートに表示させることで判断できる環境認識を二つ紹介します。
一つ目は現在の価格が高いのか安いのか判断できます。
下図のように上昇トレンド中でセンターラインより価格が上にあれば「買われ過ぎ」で価格が高い、逆にセンターラインよりも価格が下にあれば「売られ過ぎ」で価格が安いと言えます。
と言うことは上昇トレンド中に順張りするなら価格が安い時に買いたいに決まっています。だから上図のようにセンターラインよりも下のゾーンがエントリーに適していると判断ができそうです。
二つ目はトレンドの成熟度を判断することができます。
どういうことかと言うと下図のようにトレンドの初動ほど勢いが強くチャネルの角度が急勾配であるのに対して、トレンド転換が近くなるにつれてチャネルの角度が緩やかになるケースが非常に多いです。
僕が検証した範囲ではトレード継続によるチャネルの引き直しを実施するとほとんどの場合にチャネルの角度が緩やかになります。
この項目ではチャネルを使った二つのトレードアイディアを共有したいと思います。
1つ目はトレンド転換後の初動を狙ったトレードです。
上図のように下降トレンドが続きそろそろ底かと思われる場面、チャネルの上限ラインをブレイクしました。でもこの時点では最後の戻り高値をブレイクしておらずトレンド転換とは言えないので待ちます。
そうこうしていると戻り高値を大き目の陽線でブレイクし水平線に対してリテストを付けています。まずここで試し玉を入れてみるのはありかと思います。損切りは直近安値に置き1対1程度のリスクリワードのトレードが無難です。
波乗り道場で教えられている方法でしたら更に見送り、しっかり上昇した戻しのフィボナッチリトレースメント38.2~61.8%内でエントリーする方法です。損切りは水平線の少し下のキリ番108円に置き、利確位置は直近高値か左の下降トレンドに目立つ高値がないので更に上でも良いかと思います。
トレンドの初動はとにかく伸びやすく、もっとも安全な場所なのでリスクリワードの良いトレードが可能です。
二つ目はチャネル内のトレンド継続を狙ったエントリーです。
まず自分のエントリー足が5分であれば1時間足か4時間足でチャネルの引けるトレンド内で行います。本記事では1時間足の上昇トレンド中にトレンド継続を狙って、5分足でタイミングを取りトレードしています。
上図のように1時間足で下限2点、上限1点を付けてチャネルが引ける相場で価格の下降修正が始まってきました。とは言えまだセンターラインより価格が上にありますので高値水準となり、まだ順張りで買うことはできないので下限ライン付近まで引き付けます。しばらく待っていると下限ライン付近でピンバーが出ました。ここで5分足の出番です。
修正波の下限ラインを引いてみるとヒゲで安値を更新しています。本当にわずかな更新ですがチャネルの下限付近ですので評価対象としてこの安値の起点となった高値と修正波の最高値を結ぶトレンドラインを引きます。また起点の高値は最後の戻り高値になるので水平線を引いてブレイクを待ちます。
以降は一つ目のトレードアイディアと同じ解説になるので割愛します。
チャネルにまつわる巷に転がる情報を見ると「上限タッチで売り、下限タッチで買い」のような情報が多い印象があります。しかし本記事で紹介したようにチャネルは引きっぱなしで使えるテクニカルではないので、タッチでエントリーのような売買シグナルとして使うのは危険だと考えます。出来上がったチャートに後付けでチャネルを引くと、価格が反応しているのが分り、タッチでエントリーできそうに感じますがリアルタイムではそう簡単ではありません。
その反面、環境認識においてはトレンド転換を察知する効果が高く、トレードでもっとも美味しいトレンドの初動を捉えやすくなる点で波乗り波動論との親和性も高いのではと思い紹介させていただきました。
是非試して見てください。