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相場の大きな流れを見る!FXで使える一目均衡表の活用法

こんにちは。波乗り道場生のみやと申します。2021年4月に入門し、0からFXを勉強中です。

今回は一見難しそうに見える、一目均衡表について基礎知識をまとめました。

一目均衡表とは

昭和初期に日本人が開発したインジケーターです。転換線、基準線、先行スパン1・2、遅行スパンの5本を用いて環境認識を行います。開発者の細田悟一氏は日足での使用を推奨しています。

①基準線

過去26日間の最高値と最安値の平均を結んだ線で、相場の中期的な方向性を示します。移動平均線と同じような認識です。

基準線に傾きがあり、から離れているときはトレンドが発生していると判断できます。ローソク足が基準線より上にあると上昇トレンド、下にあると下降トレンドと判断できます。

②転換線

過去9日間の最高値と最安値の平均を結んだ線で、相場の短期的な方向性を示します。移動平均線と同じような認識です。

転換線が基準線を上抜けるとゴールデンクロス(買いサイン)、転換線が基準線を下抜けるとデッドクロス(売りサイン)となります。

③先行スパン1

基準線と転換線の平均を26日先行して表示させたものです。

④先行スパン2

過去52日間の最高値と最安値の平均を26日先行して表示させたものです。先行スパン1・2の間の空間をと呼びます。

⑤雲

雲は上昇トレンドの場合、買い注文が多くなると薄くなります。その買い注文が利確され、天井での買い注文とその損切の売り注文が増えると分厚くなります。

つまりトレンドの途中で雲が分厚くなってきたら、トレンドが終わりに近いことが分かります。トレンドの押し目で雲がまだ分厚くなっていなければ、トレンドが継続すると判断できます。薄い厚いの概念は裁量ですが、慣れてくれば分かりやすい指標となります。

⑥遅行スパン

当日の終値を26日前に遅らせて表示させたものです。当日の価格と26日前の価格を比較することができます。

遅行スパンがローソク足より上にあるときは上昇トレンド、下にあるときは下降トレンドと判断できます。

三役好転(買いサイン)

  1. 転換線が基準線を上抜ける
    ・転換線が基準線を上回っていても、基準線が上向きでなければ好転とは言えません。
  2. ローソク足が雲を上抜ける
    ・雲はレジスタンスライン・サポートラインとして機能する性質があります。雲が厚いほどローソク足が雲を抜けづらく、雲を抜けることでレジサポ転換が起こりやすくなります。
  3. 遅行スパンがローソク足を上抜ける

三役逆転(売りサイン)

  1. 転換線が基準線を下抜ける
    ・転換線が基準線を下回っていても、基準線が下向きでなければ逆転とは言えません。
  2. ローソク足が雲を下抜ける
  3. 遅行スパンがローソク足を下抜ける

一目均衡表の「三大理論」

一目均衡表には時間論・波動論・値幅観測論という考え方があります。

時間論

時間論はトレンドが転換するタイミングを推測するものです。

価格変動には定められた時間のサイクルが存在すると言われています(基本数値9,17,26,33,42,65,76,129,172,200~257)。

基本数値を把握し、その数値でどのような値動きをするのか観察すると今後の値動きを予測するのに役立ちます。利確ラインを決めるときなどに役立ちます(トレンドが強い場合はそれ以上伸びてしまうこともある)。

基本数値に加え、対等数値という考え方もあります。ある時間の高値や安値を付けた時点から、左右対称の動きをするという考え方です。

波動論と値幅観測論

波動はI波動から始まり、その後V波動、N波動やE波動に変化していくという考え方です。

エリオット波動論でいう1波に対しての3波の長さを予測するテクニカル分析方法です。

波乗り道場で学べる波動論と似ている部分があります。

遅行スパンが最も重要

遅行スパンとその他の線の位置関係で相場を分析すると、その後の値動きを予測しやすくなります。

開発者は推奨していませんが、日足以外の時間足でも一目均衡表は十分に機能します。

  1. 遅行スパンが転換線を上抜ける(下抜ける)と短期的な上昇(下降)が見込まれる
  2. 基準線を上抜ける(下抜ける)と中期的な上昇(下降)が見込まれる
  3. 先行スパン2を上抜ける(下抜ける)と長期的な上昇(下降)が見込まれる
例①

遅行スパンが転換線を下抜け、短期的な下落が予測できます。

基準線・先行スパン2には触れていないことから中長期的な上昇の押し目であると判断できます。雲・基準線・転換線をサポートラインとして、押し目買いを検討できます。またこの状況は三役好転になっている場合がほとんどです。

例②

遅行スパンが転換線を上抜け短期的な上昇が予測できます。

基準線・先行スパン2は上抜けていないことから、中長期的な下降の戻り目であると判断できます。雲・基準線・転換線をレジスタンスラインとして、戻り売りを検討できます。またこの状況は三役逆転になっている場合がほとんどです。

まとめ

一目均衡表は一見複雑ですが、理解できれば大きな流れを判断するのに適しています。

しかし売買のシグナルとしては遅れが生じるのが欠点です。またレンジ相場では、ゴールデンクロス・デッドクロスが頻出してしまい機能しません。ダウ理論などと併用することで欠点をカバーする必要があります。雲だけ表示させたり、自分に合った使い方を研究するとおもしろいかもしれません。