FXチャートは、自己相似性を持つフラクタル構造で構成されています。これは、あらゆる時間軸において、同じようなパターンが繰り返されることを意味します。この性質を利用することで、勝率の高いトレード戦略を構築することができます。
フラクタル構造とは、一部分を切り取っても全体と同じ形をしている構造のことを指します。自然界では、雪の結晶やブロッコリーなど、さまざまなフラクタル構造を見ることができます。
FXチャートも同様に、時間軸を問わず同じようなパターンが繰り返されます。例えば、日足チャートで上昇トレンドが発生している場合、1時間足や5分足チャートでも同じような上昇トレンドを確認することができます。
フラクタル構造を使ったトレード手法は、以下の3つのステップで構成されます。もちろん波動論を勉強されている方は当然のことにフラクタル構造を注視してトレード分析をされていると思いますが、復習を兼ねて勉強しましょう。
- 上位足でトレンドを確認する
- 下位足でエントリーポイントを探す
- 損切りと利確を設定する
1. 上位足でトレンドやチャートパターンを確認する
まず、日足や週足などの上位足でトレンドやチャートパターンを確認します。トレンドは、高値と安値が切り上がる上昇トレンド、高値と安値が切り下がる下降トレンド、高値と安値が一定範囲内に収まるレンジ相場の3つに分類されます。今回はチャートパターンをフラクタルに確認しながら進めていきたいと思いますので上位足で上昇に転換するシグナルであるWボトムを探します。
上の画像は週足を表したものになります。緑の矢印は週足において形成されているWボトムになります。
今回はバックテストで相場がフラクタル構造になっている事を理解するため出来上がったチャートから例を出しております。ただ、この様な検証を繰り返すことによってリアルの相場でも予想を立ててトレードに活かすことができると思いますので大切な作業になります。
2. 下位足でエントリーポイントを探す
上位足でWボトムを確認したら、下位足でエントリーポイントを探します。エントリーポイントは、トレンドラインやサポート・レジスタンスライン、移動平均線などの指標を用いて判断することができます。
その週足のWボトム(緑)の中を見ていただきWの底の一つに注目するとピンクのWボトムが見つかります。このピンクのWボトムは日足で形成されたWボトムになります。そして更に細かく1時間足を見て行きましょう。
青い矢印は1時間足で形成されたトリプルボトムになります。この様に大きい足で形成された形の中を下位足で覗いてみると同じような形が形成されていて、更に小さい時間足で見ると同じような形が存在していきます。これがフラクタル構造になっているという由来になります。
なのでそれを利用して大きい足でWボトムが形成されそうだなと判断したら、下位足を見て、ここにもWボトムが形成されそうだからネックラインを抜けてWボトムが完成したらエントリーのような戦略を立てる事ができます。
3. 損切りと利確を設定する
エントリーポイントが決まったら、損切りと利確を設定します。損切りは、リスクを限定するために設定します。利確は、目標とする利益を獲得するために設定します。波動論を使っている方はフィボナッチをベースに決めることもできますし、私は安全第一で前回高値・安値や壁となる根拠の下に置くこともあります。それぞれのシナリオに沿って決めることが大事になります。
最後に簡単にメリット・デメリットを紹介した上でおさらいしていきましょう。フラクタル構造を使ったFXのトレードについて、以下のポイントを意識してトレードに役立てていただければ嬉しいです。
フラクタル構造を使ったトレードの考え方には、以下のメリットがあります。
- 勝率の高いトレードが可能
- リスクを最小限に抑えることができる
- 初心者でも簡単に理解できる
フラクタル構造を使ったトレードの考え方には、以下のデメリットがあります。
- すべてのチャートに適用できるわけではない
- 時間軸によって分析方法が異なる
- ある程度の経験が必要
- フラクタル構造とは
- フラクタル構造は、一部分を切り取っても全体と同じ形をしている構造のことを指します。FXチャートも時間軸に関係なく同様なパターンが繰り返されることがあります。
- フラクタル構造を使ったトレード手法
- 上位足でトレンドを確認し、下位足でエントリーポイントを探し、損切りと利確を設定するというステップでトレードを行います。
- フラクタル構造を使ったトレードのメリット
- 勝率の高いトレードが可能であり、リスク管理もしやすいです。また、初心者でも理解しやすい手法です。
- フラクタル構造を使ったトレードのデメリット
- すべてのチャートに適用できるわけではなく、時間軸ごとに分析方法が異なるため、ある程度の経験が必要です。
以上のポイントを意識しながら己の波動論の構築や手法の構築に役に立てていただければ幸いです。もっとフラクタル構造について勉強されたい方は道場の他のブログや公式Youtubeチャンネルで解説しているものもありますのでご確認ください。それでは最後までご覧いただきありがとうございました。次の記事でまたお会いしましょう。