お疲れ様です。波乗り道場生のほりんです。
今回はボリンジャーバンドのお話です。
ボリンジャーバンドは相場価格の標準偏差を視覚的に分かりやすく描写するトレンド系インジケーターで、瞬時に相場のボラティリティを理解できるので、初心者から上級者まで多くのトレーダーに人気があります。
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法で多いのが逆張りです。
例えば3σタッチで逆張りエントリーのようなトレード手法は、ほぼ裁量の余地が無く楽ですが非常に勝率が低いことも事実です。
このような現状に対してインジケーターの開発者であるジョン・ボリンジャーは著書の中で「逆張りではなく順張りトレード用に開発した」と述べています。
ということで本記事ではボリンジャーバンドを使い、順番りトレードの勝率を上げる三つのステップを一緒に見ていきたいと思います。
まずはボリンジャーバンドの簡単な見方を説明します。
ボリンジャーバンドでもっとも大切な要素は標準偏差です。一般的には二十日間移動平均に対して、どの程度価格的なバラツキがあるのか表しており、内側の1σ内に価格が収まる確率が68%、外側の2σ内に価格が収まる確率が95%です。
そしてここからが重要になります。ボリンジャーバンドを視覚的に捉えた時、下の図の四角で囲った形状がいたるところに現れます。
Aの四角で囲ったボリンジャーバンド形状をスクイーズ、Bの四角で囲った形状をエクスパンションと呼びます。
スクイーズとは「価格の収縮」要するにボラティリティが低いことを意味しており、エクスパンションが「価格の拡大」こちらはボラティリティが高いことを意味しています。
このスクイーズとエクスパンションをぜひご自分のチャートで探していただきたいのですが、必ずスクイーズのあとエクスパンションが発生して価格が上下どちらかに動いていることが分かると思います。
当然ですがボラティリティが高いエクスパンションでエントリーすることができれば儲かるわけなので、ボリンジャーバンドを使ってトレードを行うのであれば「スクイーズを探す」ことが非常に重要であるとご理解いただけると思います。
上の項目では相場はスクイーズとエクスパンションが交互に繰り返され、エクスパンションに乗れば儲かると述べた訳ですが残念なお知らせがあります。
エクスパンションには「ダマし」があるのです。
上の図のようにスクイーズを抜けて、買い方向へエクスパンションしたからエントリーをして、暫くすると反転下降して損切りになってしまいました。
「じゃあボリンジャーバンド使えないじゃん」
と思った方、慌てないでください。
このあと解決方法をちゃんとお示ししますので…。それでは下の図をご覧ください。
一枚目の画像は1時間足チャートを見ていただいたのですが、実は上位足である日足で見ると下落のエクスパンション中で、売るべきところを買ってしまっていた。
だから当然、上位足の価格の流れが優先され、今回のトレードは負けてしまったというわけです。
このことから僕が何を言いたいか、お気づきかと思いますが、要するに上位足のエクスパンションの方向に目線を固定し、更に下位足でスクイーズを待って上位足と同じ方向へエクスパンションしたらエントリーしましょうということです。
特に順張り手法では上位足の方向へ付いていけば自然と勝率が上がり、かつ短時間で目標とする利確位置まで到達することが多いです。
最後に勝率と利益に大きく影響する利確について解説します。
トレードをしていて利確に悩む人は多いと思います。
利確を焦った結果その後も伸び続け、ポジションを持っていたら爆益になっていたはずなのにと後悔することもあれば、逆にここで利食っておけば微益撤退ないし建値で逃げることができていたのに頑張ってポジションを持ち続けた結果、損切りにかかってしまった。
どちらの悔しい経験もトレーダーなら等しく経験していると思います。
なにか良い利確方法がないものか、とお悩みのトレーダーに僕は言いたい。
「ボリンジャーバンドの2σをよーく見てくれ」と。
では下の図をご覧ください。
エクスパンションの終盤では次に訪れるスクイーズに向けて絶対にボリンジャーバンドのバンドが収縮します。
特に外側の2σは1σに比べプライスへの反応が早いので、2σを見て方向が変わったら利確するようにすれば、天井および底付近で利確することが可能です。
また、思うようにエクスパンションが拡大しなかった場合でも2σの方向に注目していれば早めに撤退が可能となり損失を抑えることも可能になります。
今回はトレンド系インジケーターのボリンジャーバンドを使ってトレードの勝率を上げる三つのステップを紹介させていただきました。
とても簡単なステップなのでここまでお読みいただいた皆様なら、もうご理解いただけているとは思いますが今一度おさらいしていきます。
①まず上位足でスクイーズを探します。
②エクスパンションが始まったら目線を固定して下位足にチャートを変更します。
③下位足でもスクイーズを探し、上位足と同じ方向へエクスパンションしたらエントリー。
④エクスパンションの後半で2σの方向が変わったら利確します。
ということでした。
順張りトレードでボリンジャーバンドを使う方法としてはシンプルで簡単なので覚えてしまえばトレードが快適になると思います。
ただし本記事の解説では利確の2σは下位足を見るのか、それとも上位足の2σを見るのか言及をしませんでした。
なぜかと言うとトレーダーによって狙う値幅が違うからです。
狙う値幅によっておのずと利確と損切りそれぞれの位置関係が変わってきますので、今回紹介させていただいたボリンジャーバンドの使い方と併せて、ご自分で検証して頂きカスタマイズしていくと面白い結果が得られると思います。