お疲れ様です。波乗り道場生のほりんです。
今回はマルチタイムフレーム分析を扱ってケーススタディを三問出題します。
ところで皆さんはFXで取引する時に環境認識をしていると思います。
おそらく日足、週足などの長期足から見始めて、次に1時間や4時間足を見る。
そしてデイトレーダーであれば仕上げに五分、十五分足を見るといった流れなのではないでしょうか。
しかし、この記事をご覧の皆さんはまだ勝てていない、もしくは負け越している人が大半だと思うので、おそらくトレードに効果的で、意味のあるマルチタイムフレーム分析を使用した環境認識が、まだ身に付いていない人が多いと思われます。
本記事では特にまだFXで勝てていないトレーダー様に向けて、
トレードにおいて効果的で、意味のあるマルチタイムフレーム分析を使った環境認識が身に付く一助となればと思い、過去チャートを使ったケーススタディを用意しました。
なお出題する問いに対する解答例を記事の後半でお示ししますが、相場における一般的な解釈と僕の理解における一例にすぎず、FXでトレードする時の絶対的な正解ではありませんので予めご了承ください。
それでは始めていきましょう。
あなたは五分足もしくは十五分足でトレードを行うデイトレーダーです。
上の画像は四時間足を表示しています。黒線は四時間足の最後の戻り高値、赤線は一時間足の最後の押し安値です。
四時間足レベルでは売り相場ですが、直近の流れでは青色の20SMAが上を向いており、実体が大きい陽線も確定しているため短期では勝っていけそうな相場に見えてきました。
更に丸印の部分を十五分足で見ると、このような状況になってきました。
そこで問題です。
あなたはこの相場で買いますか。それとも売りますか、はたまた様子見ですか。
理由も含めて答えてみましょう。
上の画像は四時間足で、日足レベルの最後の押し安値が下に見えている黒線です。
四時間足レベルの最後の押し安値をN波動で抜けてきたし、この時点でいったん売り目線に切り替えることにしました。
ここで一時間足に切り替えると四時間足の最後の押し安値と、一時間足の最後の戻り高値がだいたい重なるポイントにあることが分かりました。
ここで問題です。
あなたはこの後どのような形になったら自信を持ってエントリーができますか。
理由も含めて答えてみましょう。
上の画像は一時間足です。
一時間足レベルの最後の戻り高値を勢いよくブレイクして来たので一時間足レベルではトレンドレス、一旦売り目線から切り替えて今後の展開を見守らなくてはいけない相場状況です。
ここからはN波動で高安の切り上げが確認できるのであれば積極的にロングエントリーしたいところなので、丸印の押し目を十五分足で見てみることにしました。
すると十五分足レベルの最後の戻り高値を、実体が大きい陽線で勢いよく抜けてきました。
ここで問題です。
あなたはここで乗っかってブレイクエントリーをしますか。それとも見送りますか。理由も含めて考えてみましょう。
ここからは解答例です。
解答、買います。
四時間足は最後の戻り高値よりも価格が下にあるため売り目線になりますが、多くのトレーダーは戻り売りを考えていますので下げ切った底でショートは仕掛けません。
ということは短期的には買うこともできます。
今回の場合は一時間足と十五分足が最後の戻り高値を抜けて買い目線なので、売り一票対買い二票となり、最大で四時間足の戻り高値を示す黒線までロングで取れる可能性があります。
とは言え上位時間足になるほど、デイトレレベルだと急落して含み益を吐き出す可能性があるので反転を示唆するチャートパターンが出たら即逃げしなくてはならないので注意が必要です。
解答、レジサポ転換の確認とその後、高値と安値の切り下げが成立した時点で売りエントリーします。
この問題は比較的簡単だったと思います。
とは言え四時間足のレジサポ転換だけを見てエントリーしてしまうと、あまりにも損切り幅が広くなってしまいます。
損切り幅を少なくするために一時間足に切り替えて反転のチャートパターンなどを確認してから損切り設定をしてエントリーしていく形になります。
今回の場合は一時間足よりも更に小さな時間足で最後の押し安値ブレイクが発生、その後のN波動成立でエントリーが出来るといった感じでしょうか。
損切りに関して捕捉すると四時間足のみでエントリーも可能ですがポジションの長期保有が前提になりますので、ご自身の資金量とトレードスタンスによって考慮してください。
解答、エントリーしません。
今回の相場ではたまたまスッと伸びていますが、ほとんどの場合ブレイク直後にリトレースするので、ブレイクエントリーする場合は含み損を抱える前提で行うようにしましょう。
とは言え含み益を長時間抱えてメンタルが崩壊し、結局ポジションを手放してしまうくらいなら、下位足でもしっかりと押しを待ってから入るようにしましょう。
今回の相場でも待っていればブレイクラインまでしっかりと押してきて、最後の戻り高値をブレイクしてから再上昇という相場の基本通りの動きを見せてくれています。
確かにブレイクで乗り遅れてから伸びてしまうと、その時は損した気分になるのですが「損した気分で懐まで損はしません」本当に損をするのは適当にブレイクで飛び乗って、優位性がないポイントに損切りを置いてリトレースで狩られてしまったとき、もしくは損切りを置かずに引かされまくってお祈りモードに入ったときです。このことは肝に銘じておいた方がいいかもしれません。
ということで今回はマルチタイムフレーム分析に少し触れながらのケーススタディでした。
皆さんは何問正解できたでしょうか。
波乗り道場でも講師陣がよく述べられていることですが、マルチタイムによる各時間足がパズルのようにハマりだすと相場が非常に理解しやすくなり、パズルがハマったときは負ける気がしません。
この感覚はとにかくたくさんの相場に触れて自分自身の相場感に落とし込まないと実感できないことですので、本記事を参考にご自分でもチャートに向き合いマルチタイムフレーム分析の練習をたくさん行ってみてください。