お疲れ様です!波乗り道場生のほりんです。
今回はトレードの勝率に直結する環境認識について述べていきたいと思います。
皆さんは環境認識と言われて、何をするべきなのか理解して行っていますでしょうか。「長期足で節目に水平線を引く」「トレンドラインや移動平均線などでトレンドを把握する」など多岐にわたると思います。
一概に「環境認識ではこれをしなさい」と定義づけることは難しいですが、環境認識の中でトレードに有効かつ勝率が高く、利益率も高い「トレンド転換と初動」を見つけるコツを本記事では紹介します。
まずはトレンド転換を見つける上での失敗事例をお伝えします。特に初心者に多い失敗として「インジケーターに頼り過ぎな件」があります。どういうことかと言うとインジケーターやオシレーターは相場に作用するスピードが遅いんです。このことはインジケーターの仕組みを少し学べば分かることですが、だいたいのものが終値を基準に計算してチャートにリペイントされます。
要するにインジケーターがトレンド転換のシグナルを出すころには、値動きとしてはとっくにトレンド転換が完了しており、トレードでもっとも安全でもっとも美味しいトレンドの初動を取り逃してしまう可能性が高まります。
そして多くの初心者トレーダーは難易度が高く、かつ美味しくないトレンドの終盤でトレードをするはめになっているわけです。
代表的なインジケーターが出すシグナルとして上の図では移動平均線の「デットクロス」を例にしました。他にも一目均衡表の「三役好転」やオシレーター系のシグナルで「ダイバージェンス」などがあります。
ではインジケーターに頼らずトレンド転換を発見するにはどのような方法があるのでしょうか。
一つ目がダウ理論の第六項目である「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する」いわゆる巷で「ダウ理論」と呼ばれているテクニカル指標になります。百年前の米国相場アナリストによって提唱された理論で、もともとは株価指数の値動きを理解するために使われていました。ダウ理論を為替相場で使おうとすると他五つの理論は参考程度のエッセンスに過ぎず、第六項目がもっとも相場原理に作用するので現在も多くのFXトレーダーに使われています。
このダウ理論ですが言葉で説明するよりもチャート上で見た方が簡単です。下の図をご覧ください。このように赤いボーダーが示す高値と安値が切り上がっていれば上昇トレンドが継続している状態です。高値安値の切り上がりを追っていくと、いずれはピンク色のボーダーが示すように高値が「同値もしくは切り下げる」時が訪れます。これがダウ理論で言うところの「転換シグナル」です。
ここではまだトレンド転換とは言えませんが「そろそろかもしれない」と待ち構えるタイミングと言えます。そして安値を更新した青いボーダーの示す価格がトレンドの初動となり「明確な転換シグナルが発生」した状態となります。
高値と安値の切り上げもしくは切り下がりを追いかけて、早くトレンド転換とトレンドの初動を捕捉すれば安心してエントリーとポジションの保持が可能になります。
続いてフィボナッチエクスパンションのご紹介です。フィボナッチ系ツールの特徴は「未来を予測できる」という点だと思います。フィボナッチエクスパンションの主な用途はエリオット波動1波の値幅を参考にして、もっとも値幅が伸びる3波がどこまで到達するかを予測するために使います。
下の図のようにエリオット波動1波と2波で形成された山にフィボナッチエクスパンションを使うと161.8%の価格帯で反応して3波が終了しています。その後4波の横軸修正が形成されているのが分かりますよね。
更に図の右側を見ていくと161.8%ライン上で高値の更新率が落ち、ネックラインとしても機能していることが確認できます。ということは161.8%ラインをブレイクしたポイントから下降トレンドが始まったと見て差し支えありません。
ただし注意点もあって「フィボナッチは絶対ではない」ということです。上の図のように毎回161.8%で値動きが反応するわけではありません。261.8%や423.6%まで延長することも考えられますし、そもそも間違った山にフィボナッチエクスパンションを使っていた場合は161.8%まで伸びないこともあります。したがってくれぐれも161.8%にタッチしたからエントリーのような逆張りトレードは「ダメ絶対」です。
ダウ理論と比較してフィボナッチ系ツールは裁量要素が強いですが未来を予測できる点は非常に魅力的だと思いますのでチャレンジしてみてください。
今回はFXでもっとも美味しい、かつ安全にトレードができる環境認識のコツとして、トレンド転換および初動の見つけ方を二つ紹介させていただきました。
とにかくトレンドの初動以外は高値掴み、安値掴みになる可能性が高く、不利なトレードになりやすいです。この不利な状況を助長させるのがインジケーターやオシレーターの「シグナル任せ」の環境認識となりますので、ぜひ本記事を参考にしてご自分のトレードにダウ理論とフィボナッチエクスパンションを活かしていただけると幸いです。
この他にもさまざまな方法があってトレーダーによって向き不向きがありますので今後の記事で紹介できればと思います。
また本記事ではインジケーターとオシレーターを全否定しているように感じる内容かと自負していますが、あくまで「トレンド転換と初動を捉える」という主旨が前提です。トレード全般で使えないと言う意味ではありませんのでどうか悪しからずお願い申し上げます。